アメタマのたまり場

アメタマが思い立ったら書くブログ

読書感想文:「何者」朝井リョウ

私は朝井リョウの「何者」を読んだ。

読書感想文ということでどうにか文章を書いていきたいと思う。

 

読んだ感想は、

内臓をえぐられるような辛さと、でも面白いと思ってしまう自分の形を保つのがやっとという自分でも感想なのかどうか微妙なものである。

 

つい最近まで(?)就職活動を行っていた人間が読むにはあまりにも辛い。

というわけではなく登場人物の行動に思い当たる節がありすぎてダメージを受ける。

 

何もやっていないのに発信するSNS

成果をあげられていない努力報告

何者かになろうとしている自分

頭の中ではなんでも最高傑作なんだよ

傍観者のつもりなの?

 

殺傷力の強い登場人物のイタさは自分を映しているようでとても痛かった。

 

考え続ける100点より出し続ける10点20点。

僕には何もない。続けてきたものがないから。

そう思って何かを始めるけど続かない。

 

そんな人生の積み重ね。

このブログですら誰かの笑いものにされている。

薄っぺらい人間の書く薄っぺらい内容のブログ。

 

見る価値もないんだろう。

でも、書く価値はある。

僕が救われて、僕が楽しい。

 

そんな理由で書いて

誰かの目にたまたま触れて

誰かが少しでも何か考えてくれたらと

それで書いていく。

 

就職がうまくいかない理由は薄っぺらいから。

人生がうまくいかない気がするのも薄っぺらいから。

何者になるかではなく、

積み重ねたやってきたことが何者かに見えるんだろうなと。

 

登場人物がかっこ悪いと思ったことはない。

就活がみんなで同じ方向見ていて気持ち悪いも

名刺を就活生で作ってみるも

人の内定企業を心の中でどうせと思うことも

実は全部やっている。

通っている道なのだ。

 

それでも僕は劇団で脚本を書いてもいなかったし、

海外へ留学も、コラムの執筆も、実行委員も、バンドもやっていない。

それだけで何者かであると思う。

 

それが僕の感想である。

 

細かい点は書き疲れたのでこの辺で失礼する。

とても面白い本だった。

去年読みたかったと思う。

ありがとう。